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『Free Culture』

Free Culture
ローレンス・レッシグ 著
山形浩生・守岡桜 訳
翔泳社 2004

今回は、何とか読んだあとに、カテゴリ「観た・聴いた・読んだ」に入れられる。この3日間、暇をみて読み続けた。しかし、読み終わった感想は、ちょっと単純ではない。とてもいい本だ。読みやすいし、なんといっても面白い。エルドレッド訴訟の敗訴など、一応知っていたが、論点についてよく分かっていなかったから、興味も持てた。でも、単純な疑問がいくつか湧いてきているのも確かだ。それらについて、レッシグは回答を試みているし、僕自身も考え直してもみたい。だから、このエントリは続き物になるかもしれない。
まず、一番の疑問は、レッシグが詳細に述べた歴史と、現在の状況は、本質的に何が異なるのかということだ。コーズビー一家の自分の土地は無限の上空まで自分の管理下にあるという主張は退けられた。エドウィン・ハワード・アームストロングの物語の結末は悲惨だけれども、RCAがFMラジオを押しとどめられたのは一時的だった(周波数帯の割り当てに歪みはあるかもしれないけれど)。「ウォルト・ディズニー的創造性」はちゃんと発揮されて巨大なディズニー帝国は存在するし、イーストマンの追加的発明に対して社会は写真を取られる権利を放棄した。ハリウッドはエジソンの追跡から逃げおおせたし、レコード会社は強制免許を受けられた。ラジオは演奏家への支払いをしなくて良くなったし、ケーブルテレビも著作権料の支払いはしなかったし、ソニーのビデオデッキは合法とされた。社会は新しい技術に常識を持って答えてきた歴史がある。なぜ、今、レッシグがインターネットと将来の技術に対して大騒ぎしなければならないのか? ほっておけば、正しく常識が解決してくれる問題ではないのか?

これが、僕の疑問だ。なぜこの問題が大きな問題なのだろうか? 僕も大きな問題だと思う。でも、なぜなのか? なぜこれまでどおり、人々の常識がインターネット技術にも対しても、正しい解決をもたらしてくれると期待できないのか?

レッシグの答えの一部は、メディアの集中度にあるとしている。僕も独占がもたらす社会厚生の死荷重損失を知らないわけではないから、独占には規制が必要であることはわかる。でも、レッシグが書いていることはそれだけではないようだ。メディアが集中し、過去の知的財産が集積し、過去の知的財産を保護するインセンティブがものすごく大きくなっている。彼らがロビーに費やすことのできる金額は、独占のレントでまかなわれて莫大になっている。莫大な費用となってもそれ以上の利益があるので、十分費やすインセンティブがある。このような状況を描写しているようだ。

それでも、それでもだ。1774年の人間ですら、自分たちの知的財産が一部のものに独占されていることを理解できて、それが問題だということも理解できて、それを止めさせる裁判に大きな社会的関心を持ったのだ。啓蒙主義の時代背景があるから? 一部はそうかもしれないが、それだけではない、自分たちの受けている実害を理解する能力があったからだろう。現代の人間にはそれを理解する能力を失ってしまったのだろうか?

巨大メディアは、自分たちの保有する権利を守っているだけではない。過去のpublic domainにある膨大な知的財産とデジタル技術を複合することによって、新たな知的財産が自分たちの競争相手となることも恐れている。これは正しい指摘だと思う。でも、それによって自分の創造性を表現する機会を失っている人は莫大な数になるはずだ。いくら莫大な独占によるレントがあるとはいえ、保護するインセンティブがあるとはいえ、ほとんどの人が反対の立場にありそうなのに、そして確か僕の記憶ではアメリカも日本もヨーロッパ諸国も、先進国は民主的な体制だったはずなのに、これほどの少数の人による知的財産のコントロールが生じてしまったのだろうか?

この問題はもう少し考えてみたい。


以下の、ittosaiさんのblog(残念ながら更新はされてない模様)から観ることができる、レッシグの講演は『Free Culture』のエッセンスを抽出したようなものだ。ぜひご覧になって欲しい。時間は30分ほどかかるが、プレゼンテーションが分かりやすいので、ぜひflash版でみて欲しい。

2002年オライリー・オープンソースコンベンション基調講演
ローレンス・レッシグ

テキスト版
flash版(日本語字幕付き) 注意:レッシグ教授の音声が出る。
| 観た・聴いた・読んだ | 16:25 | comments(2) | trackbacks(1) | ↑PAGE TOP
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| - | 16:25 | - | - | ↑PAGE TOP
コメント
レッシグ教授の存在とご活躍は私も最近知りました。
http://www.glocom.ac.jp/top/2003_12_04news.html
面白そうな本ですねえ。読みたい本がまた増えてしまいました。
| さかまた | 2004/08/01 10:26 AM |
さかまたさん

コメント&Glocomのリンクを教えていただき、ありがとうございます。

Glocomでの講演と重なる部分もあるようですが、この本は、お勧めできると思います。ぜひ、さかまたさんの中でプライオリティをあげてください。

まだこの本については、書き足りないことがたくさんある気がしていて、追加的に書いていくつもりです。
| netwind | 2004/08/01 12:42 PM |
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2004-08-01
> グリーティングカード http://www.sayitwithboobs.com/index.html おっぱいがいっぱい。 『Free Culture』 http://netwind.juge ...
| いんちきメモ | 2004/08/01 2:53 AM |