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『スリー・キングス』
ちょっと前から書こうと思っていたこと。サイドバーのお勧め欄に『スリー・キングス』(http://japan.three-kings.com/)を入れている。僕はこの映画が好きだ。しかし、この映画には問題のある経緯があることを書いておくべきだと思う(サイドバーに入れるときに書こうと思ったのだが、いろいろ考えると面倒になって後回しになっていた)。

この映画の舞台は、湾岸戦争(イラク戦争ではない)の停戦が宣言された直後である。米軍の4人の軍人が、停戦ラインを超えたところにフセインの隠し財産があることを知る。で、どさくさにまぎれて、それを奪いに行こうというところから話は始まる。圧倒的な米軍の戦力の前に戦線が崩壊しているイラク領内は、たとえ停戦ラインを超えても、敵対的なイラク人に対して示威によって強奪は成功すると考えた。しかし、行ってみるとそこはアメリカを支持し、フセインの政権に反対し、そして、米軍に見放されたシーア派住民の村だった・・・という始まり方をする映画である。
はちゃめちゃなストーリー、独特の映像感覚、かっこいい音楽、そして、ブラックユーモア。しかし、この映画はそれだけではない。湾岸戦争でアメリカは何をしたのか。それが問いかけられる。

ハリウッドはエンターテイメントを生む“街”だ。政治なんか関係ない。小難しい話はどっかでやれ、みんなが楽しめるものを作るのがハリウッドの仕事だ。確かに。でも時々、驚くほど自分の国を、冷静に見つめなおし、かつエンターテイメントとしても一流のものが出てくるのも事実だと思う。この作品もそのひとつだと思う。

しかし、この作品はそのような、アメリカ人の良心が表現された映画というだけでは、すまされない側面も持つことになる。

この映画が公開されるとき、当時の大統領クリントンはホワイトハウスでこの映画の上映会をした。公開時にホワイトハウスで上映されることは映画の興行にも影響するし、また、政権のメッセージを国民に伝えるために、よく行われている。クリントン前大統領はこの映画をアラブ系アメリカ人を多数招待し、一緒に鑑賞した。

クリントン大統領はラフな格好で他の人とこの映画を観た。この映画を見終わった後、2時間ほど、招待したアラブ系アメリカ人の代表たちとディスカッションをしていたという。クリントン前大統領は、この映画から、アメリカの湾岸戦争は中途半端で終わってしまったこと、もう一度米軍はイラクに侵攻しフセイン政権を打倒しなければならないことを、アラブ系アメリカ人たちに訴えたという。ようするにこの映画を政治的プロパガンダに利用したのだ。

クリントン政権はなんとかイラクへの再侵攻をしようと考えていた。僕が思い出すのは、オルブライト国務長官が出席したタウンミーティングでイラク侵攻の必要性を訴えたにもかかわらず、聴衆の一人が(アラブ系だったと思う)「なぜ、民主的でない国家は他にもあるのに、イラクだけ侵攻する必要があるのか」と問いかけられて、苦い顔をしていた映像である。だから結局この映画を使ったプロパガンダは成功しなかった。

僕は、アメリカ人でないから関係のないことだが、個人的な意見としては民主党の政権のほうが共和党の政権よりも、現在の国際状況では望ましいと思う。しかし、アメリカは平和憲法を持っているわけでもないし、民主党の大統領であっても米軍の最高司令官であることにはかわりない。そして、どちらの党の大統領であっても必要とあれば軍事行動を命令する(クリントン前大統領もイラク戦争ほどの大規模なものはなかったがさまざまな戦争を指揮している)。

今、残念ながら、イラクは混乱状態にある。

クリントン前大統領のプロパガンダは成功しなかったが、この作品の持つメッセージも世界には伝わらなかったのかもしれない。

それでもこの作品は観る価値があると思う。
| 観た・聴いた・読んだ | 16:30 | comments(0) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
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